短尺動画と生成AIを軸に、InstagramとMetaのアップデートが続いています。直近の変更点を実務視点で一気に把握しましょう。
1) ついに「Instagram iPadアプリ」正式リリース
9月3日、待望のiPad版が公開。大画面最適化でReels視聴・コメント確認・DM管理が同時にしやすいUIになりました。撮影・編集よりも“視聴とコミュニケーションの効率化”が進むため、コメント活性やUGC収集の導線設計がしやすくなります。
実務ポイント
コメント返信・DM対応のSLA(何分以内に対応)を決め、iPadで“ながら運用”を。
Reelsのコメント欄で**次アクションのCTA(保存→DM配布の特典等)**を試す。
2) 「Reposts」「Friendsタブ」「Instagramマップ」の新機能
8月にReposts(リポスト)が公式機能化。さらに、友人の“いいね/作成/リポスト/コメント”をまとめて見られるFriendsタブ、そして任意の友人へ位置情報共有できるInstagramマップが追加。“友達経由の発見”が加速します。友達ネットワーク内で広がる“身近な推し”文脈は、ローカル店舗の集客と好相性です。
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実務ポイント
リポスト促進のため、来店特典やUGCキャンペーンのハッシュタグ&テンプレ告知を用意。
マップ連動の投稿では**地名+ニーズ語(例:あざみ野 ランチ)**をキャプションに自然に含める。
3) Reelsが“ながら見”へ:ピクチャ・イン・ピクチャ(PiP)をテスト中
一部ユーザーで、ReelsをPiPで小窓再生するテストが進行。ユーザー滞在が長くなるぶん、**最後のCTA(保存・DM・プロフィール遷移)**まで見てもらえる設計が重要に。
実務ポイント
冒頭1秒で価値提示→中盤“手順・証拠”→ラスト1秒で唯一のCTA、の型で制作。
PiPでも判読できるテロップ最適サイズ(画面幅の約8〜10%)を意識。
4) 若年層向けの“学内つながり”やDM強化も前進
大学生向けのSchools機能(学内つながり用スペース)が導入。さらに2025年2月にはDMの翻訳・予約送信・ピン留めなどの強化が行われ、海外フォロワー対応や運用効率が上がります。
実務ポイント
学内サークル/キャンパス施策は時間割・学内イベント連動の投稿時刻をA/Bテスト。
海外観光客・越境ECはDM自動翻訳を前提に“多言語テンプレ”を整備。
5) 政治関連の露出設計:おすすめ制御の方針を継続
Instagram/Threadsはフォローしていない政治コンテンツの積極的なおすすめを抑制する方針を継続更新中。社会性の高いテーマを扱うブランドは、フォロー獲得前提の配信設計が必要です。
実務ポイント
啓発系は自社チャンネル内の“連載企画”化→フォロー後の深掘りへ誘導。
リーチ目的は**共同投稿(コラボ)**で“既存フォロワー基盤”を共有する。
6) Meta広告は“AI自動化(Advantage+)前提”へ
Metaは広告運用の**AI自動化(Advantage+)を加速。目的・予算・素材を入れると配信最適化が進む“半自動運転”が主流に。コントロール感は薄れる一方、成果面の効率が高いという報告が増えています。運用者はクリエイティブと計測(LTV/在庫/利益率連動)**に比重を移すのが得策です。
実務ポイント(広告)
Advantage+ショッピング/リードを軸に、手動キャンペーンは実験枠として残す。
生成AI(見出し/バリエーション自動生成)を活用し、毎週新作3本の“回転率”を担保。
目標はCPAよりROAS/POAS/粗利に寄せ、除外はクリエイティブ側で実装(オファー・訴求の調整)。
今月のチェックリスト
iPad運用でコメント返信→DM誘導の導線を整える(テンプレ返信を用意)。
Reposts誘発キャンペーン(保存+リポストで特典)を週次で試す。
Reelsは冒頭1秒・最後1秒のCTAを固定フォーマット化。
広告は**Advantage+**を基軸に、クリエイティブPDCAの回転を優先。
学生・観光客などセグメント別にDMテンプレ(翻訳含む)を整備。